美海、と言っただけなのに何故か激怒。
まるで美海がお姫様か女神様のようだ。
可愛いのは見た目だけなのに。
……お前ら、騙されてるよ……。
「つーかマジであの子、誰！彼女なの？
彼女なのかあぁぁ！？」
「うぐ……っ！ギ、ギブギブ！磯部！」
胸ぐらを掴みあげてきた磯部の腕をポン
ポンと叩くと、解放してくれた。
……こ、殺されるかと思った……。
「彼女じゃない。……幼なじみ」
「幼なじみぃ！？」
俺が幼なじみだと伝えれば、そう尻上が
りの声をあげた峯本。今度はなんなんだ
、もう。
「幼なじみとかそれも許せん！ちゃっか
りいいポジション陣取りやがって！！ど
うせそこから彼女へ昇格ーっていうシナ
リオなんだろ！？」
「いや、ないから」
峯本ってば意外に乙女なのね。
