少し身の危険を感じつつ、後ずされば、
そのぶん近づいてくる二人。
「と~お~る~君?今日は逃がさないよ
~?」
「オイコラ岡部。面貸せや」
ニコニコと黒い笑みを浮かべている磯部
と、今にも殴りかかってきそうな峯本。
……チンピラか!
「いやいや。え?」
苦笑いでそう言うと、クワッ!と磯部の
目が開かれた。
見開かれた瞳は血走っていて怖い。
「え?じゃねーんだよあぁ?テメェ昨日
のカワイコちゃん誰だよ!」
「まさかあんな美人さんがお前のオンナ
とか言うんじゃねーだろーなぁ!?」
昨日のカワイコちゃんて……。
「み、美海のこと?」
「カワイコちゃんを呼び捨てにするな!
」
「処刑すんぞコラァ!」