辺りの景色が夏への準備を始めた頃、窓から差し込む穏やかな日差しの中、雲雀先生は純白のドレスに身を包んでいた。

「やっぱり、年食ったわたしじゃ似合わないかな……」

「そんなことないですよ!」

花嫁姿の雲雀先生は、文句なしに素敵だった。

もともと雲雀先生は美人だし、何より滲み出る幸福感が美しさを引き立たせている。

「先生、おめでとうございます」

「とっても素敵です」

生徒や先生達も口々に祝福していく。

「でも、こんな綺麗な先生、乾先輩にはもったいないですね」

「聞こえてるぞ、安曇妹」