「俺たちは、子供すぎたんだよ」

「…うん」

「結果、俺は紗玖をこんな目にあわせてしまった」

「…これは、私の弱さ」

「……なあ、紗玖」




―――ああ。




「…うん?」




終わりの鐘が、




「俺と居て、少しでも幸せだったか…?」





鳴り響く。



そうきかれて、私は素直に答えられる。




「…幸せ、だったよ」




幸せ、だったと。

言えるよ。
たとえ辛かったことが多かったとしても。

私は、沢山の思い出と幸せを貰ったから。