「っ……」




ど、どうしよう…っ



奏多、怪我しちゃった…!?




「蒼間くーん!」



「誰よぶつかったヤツー!!」




奏多……奏多……



なに怪我なんてしてるの……バカ




「…っ、
奏多ぁーっ!」



「……!…穂香?」






「怪我なんかに負けんなー!!
バ奏多ぁーー!!!」






大声で叫んでやると、




「ハッ…
だぁれがバ奏多だ、ア穂香!!」




そう、返ってきて。



うずくまっていた奏多は、すぐに立ち上がった。




「大丈夫か?奏多」



「まだ左手が使えっから。
最後まで、やらせてくれ。」



「おう。わかった。
でも今勝ってるから、無理すんなよ?」



「ああ」



「じゃ、勝とうか。
愛しの彼女のために。」




チームメイトの人となにか話してるみたい…。



なにを話してるかは全然わかんなかったけど、奏多が頬を赤くしてチームメイトの子を叩いてるのはわかった。



元気みたいだし…大丈夫そうだね…。