それから奏多のチームは圧倒的な強さで勝ち進んでいき、 とうとう決勝戦まできた。 でもいい加減、見るのも飽きてきたんだけど…。 しかもだんだん眠くなってきた… コクコクと頭が揺れて、目を閉じようとした時。 ────ピーーッ!!! まだ試合終了の時間じゃないのに、ホイッスルの音が鳴り響いた。 何事かと思ってコートを見てみれば… 「っ!……奏多…っ!!」 手首を押さえて倒れている奏多が目に入った。