ローズは欲しかった魔法の水晶を手に入れ、呪文を唱えていた。
「魔法の水晶よ。世界で一番美しいのは誰だ?」
すると、水晶に顔が浮かび上がった。
ローズの顔であった。
「ローズ様です」
ローズは笑みを浮かべた。
「しかし、ローズ様が世界で一番美しくいられるのはそう長くはありません」
「何!?…どうすれば良いのだ?」
すると、ローズの顔を映し出していた水晶はアイリスの顔へと変化した。
「この娘…」
「アイリスの心臓を食べれば永遠の若さを手に入れることが出来ます」
「永遠の若さ…!!」
ローズは怪しげな笑みを浮かべた。
「…デイビッド!」
「何でしょう?…姉君」
「今すぐにアイリスを連れて来なさい」
「…今更アイリスに何の用があるのですか?」
「喜べ弟よ。あの小娘の心臓を食べれば永遠の若さを手に入れることが出来るのだ」