side広田


言った。


言ったよ、俺。


勢いで一気に言っちゃったよ。




目の前で高瀬は固まっている。





はは、誰だか知らない相手に惨敗、か…。




「悪い、高瀬。さっきの」

「広田っ」

「ん?」



その瞬間、高瀬が俺の胸の中に飛び込んできた。



「広田、私も」

「私も好きだよ。初めてあった日からずっと」



俺の世界は変わった。


「高瀬…」


「私の恋人に、なって…?」


高瀬の腕に力がこもる。


「ああ」



「ほんとに?」


見上げる高瀬の顔が可愛すぎて直視できない。

きつく抱きしめて応える。