気付くと部屋中に散らばっている衣服達。私は畳むことなく再びタンスの中に押し込んだ。

どれをとってもピンとこない。
服なんてたくさん持っているように見えるけど、いざという時ってしっくりくるのが全然ない…。

結局淡いピンクのニットと白いスカートで清楚系に決めといた。

髪をゆるく巻いてスプレーをかけると、ふわっとよそ行きの香りが漂った。
私じゃないみたい。鏡の中の自分と目が合った。