玄関を開けると、日もくれていた。
もうここにはずっと来ないね、きっと。

私達はまた夜道を歩いた。
爪のような形の細く綺麗な月が私達を照らしてる。
冷たい風が頬に当たる。年末の独特の空気感。

「先輩、良い、お年を」
良いお年を。私は力を込めて言った。
また新学期に。それまで私練習頑張るね。