チャイムが鳴ると同時に皆が答案を裏返す音が一斉にする。私はそれをぼーっと聞いていた。
続いてカリカリと紙に文字を走らせる音…。私はワンテンポ遅れて出た。

なに、これ。

鉛筆の音が止まらない中、私1人が止まっているような気がした。他にも絶対いるはずだよね?そうだよね?

わけがわからないよ本当に……

追認を防ごう、と思っていたのが、いつの間にか、追認頑張ろう、になっていた。