そんな母も、12月中旬になり我が家から退散することになった。


その日は何十年かぶりの一人暮らしを強いられた父も招きささやかなパーティーを開き、私と夫は母に感謝の意を示した。


私は楽しそうにご飯を食べ、息子との別れを名残惜しんでいる母を見ながらこれまでの日々を反省した。


いくらホルモンバランスが乱れているからといって、母にはあーでもないこーでもないあれこれ言い過ぎてしまった。


一生懸命やってくれていたのに、文句ばっかり言って私はひどい娘だ。


食事を終えると、母は父の車に乗り帰って行った。


私はそれを見送り、何だか嫁入りした日のことを思い出して目頭が熱くなった。


今度母に会う時は、穏やかに優しく接しよう。



そう思ったのも束の間、前後反対に装着されている息子のオムツを見た途端に早くも心が折れそうになる私であった。