健診の結果は問題ナシ、体重の増え方も上出来だということで私は一安心した。


メモに書いてきた、気になることや心配事も全て質問することが出来たし、何より家族以外のいわゆる他人と話が出来たことで何だか心がすっきりした。


入院中に親しくなったママさんとの再会も嬉しかった。


1ヶ月が経ち、ようやくひとつ目の山を越えた。


これで散歩にも行けるし、お風呂もシャワーだけからやっと湯船に浸かれる。


息子も沐浴を卒業。


もちろん1ヶ月経ったからと言って急に楽になる訳では無いが、気持ち的にはだいぶ楽になった。


やさぐれさんから、やややさぐれさん位にはなっただろう。


健診から数日後には、両家の親と共にお宮参りに行った。


正直、まだまだ寝不足真っ只中のこんな時期にやらなくてもいいじゃないかとも思ったが、おとなしく風習に従った。


それにしても皆の浮かれっぷりがひどい。


息子を囲んでやんややんや。


「あー、笑ってくれたよ」


私はとりわけ浮かれまくっている父を見て「ふっ、バカめ」と思った。


それは新生児が無意識に筋肉のゆがみを取っているだけで、笑ってる訳じゃないんだよ。


こっちは手持ちの育児書で確認済みなんだよ。


新生児はまだ笑わないんだよ。


浮かれる父を尻目に見て、どうやらまだ自分が結構なやさぐれさんだということに気づいた。