紫月は顔を上気させ息を整えている。
「次々と面倒事が起こりますね。」
「ドミノみたいだね。」
「佳那子、びっくりするくらい上手いこと言えてないな。」
「桜、佳那子、分かりづらい喧嘩してないでしっかり考えなよ。」
パンッと千秋が手を叩いたことでその場が引き締まる。
四人は目を合わせる。
十年間。
継承者として鬼道学園で一緒に過ごしてきた四人は事あるごとに同じことをやってきた。
何かを決める時、目を合わせる。
おまじないのような。
子供の小さな願掛け。
これも鬼道の一種と言えるかもしれない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…