私の手を優しく包むお父さん
震える背中を優しく撫でてくれるお母さん
私の大好きなヨシキを育ててくれた2人
どこかヨシキの面影を感じる
透き通ったグレーの瞳
クセッ毛の柔らかい髪
温かくて大きな手
シトラスの香り
目を閉じると、いつも会えるヨシキ
ニッコリ笑って私の名前を呼んでいる
思い出のヨシキはいつも笑顔で
幸せそうだ
「大丈夫よ。きっと前に進めるわ。ヨシキもきっと、あなたの側にいる」
私の手を包んでいるお父さんの手に、お母さんが優しく手を添える
温かいぬくもりが体の中に入っていく
懐かしい温かさ
きっとヨシキにずっと捧げられた温かさ
無償の愛
〝大丈夫″
そう心の中でヨシキの声がした
〝笑って″
〝ジュリ″