泣きじゃくる私の背を優しく撫でてくれる大きな手
その手に、何故か心が安心する
「思い出は優しく心に残り癒してくれる、そして時には背中を押してくれる」
透き通ったグレーの瞳で温かく私を包む様に話してくれるお父さん
その姿を、じっと見つめ返す
「今は思い出にすがっていてもいい。ゆっくりでいいんだ。ゆっくり前に進んでいこう・・・一緒に」
そう言って、私の手を優しく包んだお父さん
温かい、大きな手
その手を、思わず握り返した
「君は1人じゃない。私達家族もいる。君の家族も、友人も。みんな君を支えてくれている。もちろん・・・ヨシキも」
そう言って、私の手に握られているキラキラと輝くリングを見つめる
ヨシキから、私への愛の結晶を―――