その日、私は夜遊びをして百合の家にとまらせてもらった。
だって、あんな家に帰りたくないじゃん。
百合と話していた時、ケータイに着信があった。 何回も。
お母さんからだ。
でも、私は出るわけもないし、出たくもない。

…。どうして?お父さん。

私が五歳の時からお父さんはおかしくなってしまった。会社が倒産して酒に溺れるようになってしまった。
以来、お父さんはお母さんや私に毎日のように暴力振るって。
そんなとき、お母さんも一回リストカットしようとしたの。
助かったけどね。