「――ユ、ユウ! トウマが!!」 母さんの叫び声で、ユウは振り返る。 母さんもユウも父さんも、そして背後霊までもが俺の右手を凝視していた。 「に、兄ちゃんなにするつもりだよ……?」 「だってさー、ユウと絶交されたら生きる意味なくなっちゃうから」 「トウマ! やめなさい! あっ――あなっ、あなたもなんとか言って!」