頭がカンガンしていたせいで
目が覚める前の事は
はっきりとは覚えていない。


寝返りを打つと
ベッドの端で伏せ寝をしてる
糸井雪がいる

「ありがとうな」

髪を撫でる
艶やかで柔らかく
フルーツみたいな香りがした


雪、見ているより触れている方が
癒されるぞ

「雪」

今まで心に引っかかっていた
何かが取れた気がする。

目が覚めるまで
愛おしい気持ちを込めて
また、髪を撫でた