*********


──発車します──


流れるアナウンスの声と共に、ゆっくり電車が動き始めた。


窓の外には、宗平くんがいる。
照れくさそうに笑いながら、手をふっていた。


つられて、あたしも手をふりかえす。
その手の、シルバーの、リボンが形どられたブレスレットを揺らしながら。