い、行ってしまった…



そんな不安もつかの間。



すぐに戻って来た宗平の手には、濡れたティッシュがあった。



それで血を拭ったあと、器用にハンカチで傷口を包んで結んだ。



「ごめん、ハンカチ汚すけど…」

「ううん、すごい。…ありがとう。」




丁寧に処理がされた膝を見て、思わず微笑んだ。