「あれ、嘘…だって…」


赤い刺繍のジャージを着て…


「あ、もしかしてジャージ?ジャージは兄貴のやつ。ここの卒業生だから青刺繍と赤刺繍両方持ってるんだよ」


(なんだ…てっきり先輩だと)


「つーか名前は何?」


「あ、水沢梓…です」


「水沢か。っていうか敬語!」


幸村くんは私に指を差す



「はい、あ…うん」



「そうそう」


そう言って満足気に笑う幸村くん