「・・・今、覚悟がなきゃ言わないって言いましたよね?」




「ああ。覚悟があるから言った」




真剣な眼差しであたしをジッと見る。さっきまでの可愛い赤い耳ももう赤くない。


あたしに身体を向けた彼は試す言葉を吐いた。





「あと一歩踏み出したら俺はもう離してやんねえ。逃がさねえよ。でも、無理なら下がれ」