もうっこの男はこんなときにまでこんな駆け引きをしてくるんだから。


あたしが足を踏み出さないわけないでしょ。 あたしが踏み出したと同時に湊も踏み出す。


Partenza。
ここからあたしたちの新しいスタート。



「誰よりも先に誓いたかったのに、柴田に先、越された」



「もうっ、ここは結婚式場であたしたちは裏方なのに」




「いいんだよ!結婚式場だから。幸せを誓うとこなんだからさ。あーもう柴田に先越されたの悔しい。でも、誓いのキスは誰よりも先にここでやってやる」