「それに、俺は知ってる。瑠夏さんは本当はもう井沢のことを認めていたことも。井沢のことを本当はプランナーとしてここに推薦したかったことも、花火大会には自分が決して着れない可愛らしい浴衣を送りたかったことも。


瑠夏さん、言ってたよね?井沢のプランニングは可能性に秘めているからって調査書を作りながら。それに浴衣も一緒に選んだから知ってる。この可愛らしい浴衣があの子には似合いそうだから着てもらいたいって・・・」



柴田くんの言葉に湊と顔を見合わせる。湊も知らなかったみたいで驚いている。


嘘、でしょ。西海さんがあたしを認めていた?あの忌まわしい浴衣もあたしを思って選んでくれた?



「違う、違うわ。康ちゃんはあたしを買いかぶってる。あたしはあの女が・・・」