悪いけれどあたしには西海さんのいいところを見つけることが出来ない。


なんといっても湊に近づくなと根回しをして異動までさせるわけだし。


それにあの2人のことはきっと柴田くんのほうが詳しい気がする。



「・・・瑠夏さんは仕事もすごく出来て美人だし、完璧に見えるけど実は繊細で俺がそばにいなきゃって思ったんだよな」




ん??繊細?ダメだ。ということはあたしには見せない一面?それとも・・・




「でも、瑠夏さんのそばにはいつも、あの人がいる。俺よりも当たり前だけれど瑠夏さんのことを知っていて瑠夏さんもあの人を・・・」




遠い目をした柴田くんはビールを一気飲みした後、すぐに次のビールを頼んだ。