朝のラッシュアワーの後の地下鉄はそんなに混んではいない。人もまばら。



だからこんな会話をしていても聞いてる人もいないと思う。



でも、必死でそう弁解するのはなぜ?あたしはまだあなたのことを好きだなんて言っていないのに。




「ど、どうして、そんなことをあたしに言うんですか?」




そうだよ。あたしはあなたの彼女じゃない。まだ・・・確かに昨日はあのまま抱かれたかったけどそれだけであたしの気持ちまで気づいてるの?




「俺がそう思われるのが嫌だから。お前に好きだって言ってるのに瑠夏のことを勘違いされたくない。お前が俺をどう思ってもいいけど、不誠実なやつとか真剣じゃないとかそんな風にだけは思われたくねえんだよ」