次の日。
目を覚ましたら
お母さんがいるんじゃないかっておもって
リビングに行くと…
「…当たり前だよね……」
昨日あったことが現実なんだと思うと、
涙がとまらない。
昨日、あたしがナツキの服が買いたいなんて言ってなかったら…
後悔することばかりが頭に浮かんでおかしくなりそう___
あれから何日か経ち、
お母さんの秘書が家を訪ねてきた。
お母さんの会社は
あたしのおじさんで、お母さんの弟のケンジさんが継ぐ事になったらしい。
そんなこと…
あたしにははっきり言ってどうでもよかった。
ただただ…
お母さんに会いたくて…
あの日、照れくさいからって
言えなかった"ありがとう"を言いたくて…
もう一度、
もう一度だけでいいから抱きしめてほしくて…
--ズキンッ
「いたッ…」
お腹に激痛が走る。
「…ぅうッ………」
あまりのいた痛さなので、
あたしは産婦人科に電話した。
そして、
意識を手放した_____
「…お母さん??」
目の前にお母さんがいる…
「お母さん!!!!」
「ユウナ? あなたな強くならなきゃ。
ユウナはいい子だから、
また大切な人に出会えるわ。」
そうあたしの頭をなでてくれるお母さん。
「…お母さん! あのね、あたしね?
ずっと言いたかったことがあるの!
お母さん…
産んでくれて、とびきりの優しさと愛情をくれて…
ありがとう!
あと、
大好き!!!!」
涙を流しながら話したあたしに微笑んでくれるお母さん。