「…ッおねがい…やめてッ!」
あたしの声は先輩には届かず……
先輩がふっと笑ったのをあたしは見逃さなかった。
……ッ!!!!!!
うそだ…………ッ
「…ッア…ンッンアッ……いッ…いやっ…………ッ」
ヒロト、
ごめん____。
--ピピピピピ
--カチャ
「……っふぁぁあ。」
朝。
大きなあくびから始まる一日。
いつもとなんにも変わらない朝___。
いや。
いつもとはちがう…
あたしは服を着ていない………
昨日あったことは夢なんかじゃない………。
--ガチャ
家をでると、
やっぱり幹部のいいつけであたしを迎えにくる下っ端くんがいる。
「おはよ♪」
あたしはいつもどおりに振る舞う。
「おはよーすっ」
いつも登校ときは、長瀬翔(ナガセカケル)が守ってくれる。
毎日会っているから
カケルとは友達♪
いつも通りに学校に着くと、
「じゃーなっ」
「うん! カケルありがとっ」
カケルとわかれてから
あたしが向かう先はただひとつ。
屋上……
なんか気まずいなぁ。
「はぁ〜…。」
「なぁ〜にため息ついてんだよっ(笑)」
「ひ、ヒロトっ!」
--ギュッ
あたしは自分からヒロトに抱きついた。
昨日のことがあるから、
それの罪悪感からかもしれない___
そうすると抱きしめ返してくれる暖かい腕に…
涙がでそう……
あたしあ昨日したことは…
"裏切り"だ_____