あたしが必死に頼むと、水上さんは不服ながらもなんとか了解をしてくれた。

「じゃあ。何かあったら、また連絡してください」
『ん……。わかった』

いまいち納得をしていない為か、不満そうな返事だった。

「大丈夫だったのか?」

電話を切ると、凌が訊ねる。

「うん。なんとか納得してもらった」
「じゃあ、映画。行くか」
「うん」

あたしは携帯をポケットにしまい、凌と二人で映画館へと向った。