「晴...?」



どこまできたんだろう。
晴に引っ張られて、わけがわからないまま走った私達。



「...ごめん...。」




晴は繋いでいた手を離す。
離されてた手はまだ、温もりが残っていて。


...ほんの少しだけ、「離したくない」と思った。





「弓道部...」


「え?」



「弓道部入るつもりだった?」



「ううん...。入るつもりはなかったよ」



「そっか...」




心なしか晴の顔が明るくなった気がした。
無理矢理連れてきちゃった。とか、そんなこと思って責任感じてるのかな?



私はむしろ...晴のおかげで助かったよ...。