「うん、北條さんがそう思うのは当然だよね。」

土井くんはとても優しい笑顔を向けてこう言った。

「俺、長い間北條さんとずっと話したいと思ってた。
でも、ブログの中の北條さんをみているだけで
十分だったし、それ以上の感情にはならないと思ってた。」

「うん…」

「でも、久しぶりに会って
そのままの北條さんをもっと知りたいと思うようになった。
俺の勝手なわがままなんだけどさ…」

「でも、私、
土井くんに本当の自分を知られるのが
ちょっと怖い…きっときらいになるよ」

こんなにまっすぐに私を知りたいと思ってくれるけど、
知られれば知られるほど、
恥ずかしい自分があらわになるのは、
正直怖かった。

そして、何より怖いのは…

「どんなに私のことを知っても、
最後に振られるなら、知られたくないの」