今度は、土井くんは一人だった。

「北條さん…よかった、戻ってくれて。
時間、大丈夫?」

「うん、平気だよ。
土井くんはこれからどうするの?」

「俺はこれから実家帰るよ。
なんか、結構みんな集まってたな」

「うん、こうしてみんなで遊ぶの久しぶりだったね」

「ほんと。でも、俺は北條さんに会えたのが一番うれしかったけど」

鼻を擦りながらそういう土井くんは、
高校のときのイメージとは全く違った。

クールで無口でおとなしくて…
シャイな土井くんが大人になって
何故か私と会話している。

7年前には全く想像できなかったな。