それがあたしの運命なんだから。
「はぁ…」
今日はこのまま家に帰ろうか。
教室には戻れない。
そんなことばかり考えてるから、自然と足が下駄箱まで来てしまっていた。
…恋愛って、どんなものなんだろうか。
あたしには分からない。
「桃井ー!」
……げっ?!
この声は田中だ。
見つかれば、無理にでも教室に連れ戻されちゃう!
あたしは下駄箱の陰に隠れた。
「桃井~出てこい」
誰がノコノコ出ていくか!
と、心の中で言ったその瞬間、
“ガタッ”
「(×≠#%&*@)!?」
足元の傘立てにぶつかってしまった。
まずい…まずい…!
「…桃井か?そこにいるんだな?」
近づいてくる足音。