―――家に帰りつくと、案の定思った通りお酒を手にしていたお母さんを見つけた。


 あと少し遅かったら…

 
 そう考えると恐ろしい。


 お母さんの酔いはヤバい。本当にヤバい。

 
 どのくらいヤバいかというと、お母さんは元ヤンで洋服狂い。

 つまり、見境のない欲望狂い…とでもいおうか。


 くわしくは自分で想像してほしい。

 
 暴れだすわ、大変だわで、前に酔ったときなんかお父さんが―…


 いや、考えないようにしよう。恐ろしくて無理。

 

 逃げるかお酒を取り上げるか…

 『うーん…』


 よしっ!!


  『逃げよう!!』

 そう思って私がドアのある後ろを向いた―その時、