…案外近かった。



 さっさと歩くといつの間にか目の前には


  寮官室  の看板がある。




 友「すみませーん。今日から入る国城ですー。ちょっと聞きたいことがあってきたんですけど…」


 ?「はーい」


 友「え?」

  友里はいやいやまさかなんて言いながら首を振っている。


  どうしたんだろう?


  そう思いながらも、私も少し頭に引っかかっていた。


  さっきの寮官の声…どっかで聞いたことある気がする。

 
  足音が聞こえるからもうすぐ扉は開くことになると思う。



  でも…  友里が… なんかおかしい。



  よくわかんないことを言ってる。


 友「もしかして…いや、でも…そういえば…でも…」



 『友里?』



  友「!」


  はっ!と気づいたようで、「ごめんごめん、考え事してた。」


 『大丈夫?』 私がそう聞くと


  友里は「大丈夫だよ」という。