「――」 やっぱり、俺はまだ全然ダメだった。 周りの気持ちに気づけないまま、独りなのだといじけて。 自分の幸せにしか頭が回っていなかった。 ガキだ、本当に。 頭によみがえるのはエリカの言葉。 「本気の愛を語るのは、あたしに反駁できるくらいの知識と、教養と、経験を積んでからにしなさい」