一歌が望むのなら、俺はすべてを捨てても構わなかった。 一歌さえいてくれれば、他に何もいらなかった。 それなのに、一歌が俺を拒むのか。 世間を敵に回しても、父親を切り離しても、 それでも一歌がいてくれるなら、 俺は、それだけで良かったのに――