[練習じゃなくて本番を見てほしいんだ。]



「え?」




[今年こそは決勝まで行く。だから決勝戦だけ見に来てくれ。]




そういう彼の声は力強かった。





「うん。」










電話を終え、高鳴る胸を押さえる。





「大好きだよ。」








この思いが伝えられたらいいのに…。




私はそう思いながら眠りについた。