「………」 男の子は無表情のまま桜を見続ける。 そしてゆっくりと体育館に向かって歩き出す。 「あっ、ちょっと!」 「怪我は大丈夫ですか!」 何も言わずに体育館に向かって歩く男の子に声をかける桜。 「………」 何も言わずにただ歩く男の子。 「はぁ…」 桜はやってしまったとため息をつく。 「おーい。はやくしろー!」 体育館の中から声が聞こえる。 「あっ、はーい!」 再び体育館へと走り出す桜。