梓と一緒に厨房へと行くと。
「良、大丈夫か?」
「…………」
返事がない。
机に突っ伏しているから分からないが、寝ているのかもしれない。
案の定、良は酔って暴れていたのか、厨房にあった器具がむちゃくちゃになっている。
こりゃ片付けるの大変そうだな。
厨房の隅にいた新人に状況を聞くことにした。
「おい」
近寄って声をかけると相当びっくりしたのか飛び上がるように背筋をのばした。
「しゅ、愁様!」
「声がでかい」
「すっ、すみません。……良様がお酒に弱いことを知らず、無粋な真似をしました……。どうか罰を」
コック帽を取って身を縮ませ、頭が地面に付きそうなくらい、新人は頭を下げる。
「……」
「頭上げれば?」
「……ありがとうございます」
そう言えば、新人はおそるおそるといった感じに上げる。その頭に手を乗せて、優しく頭を撫でた。
俺は口元で笑みを作る。
「次やったら容赦しねぇぞ」
「は、はいっ!」
その様子を見ていた梓は何か言いたそうにしていたが、知らない振りをした。
「良、大丈夫か?」
「…………」
返事がない。
机に突っ伏しているから分からないが、寝ているのかもしれない。
案の定、良は酔って暴れていたのか、厨房にあった器具がむちゃくちゃになっている。
こりゃ片付けるの大変そうだな。
厨房の隅にいた新人に状況を聞くことにした。
「おい」
近寄って声をかけると相当びっくりしたのか飛び上がるように背筋をのばした。
「しゅ、愁様!」
「声がでかい」
「すっ、すみません。……良様がお酒に弱いことを知らず、無粋な真似をしました……。どうか罰を」
コック帽を取って身を縮ませ、頭が地面に付きそうなくらい、新人は頭を下げる。
「……」
「頭上げれば?」
「……ありがとうございます」
そう言えば、新人はおそるおそるといった感じに上げる。その頭に手を乗せて、優しく頭を撫でた。
俺は口元で笑みを作る。
「次やったら容赦しねぇぞ」
「は、はいっ!」
その様子を見ていた梓は何か言いたそうにしていたが、知らない振りをした。