『あんまり嬉しそうじゃないね、、、



前は、自分から列車乗りにきたくらいなのに、




…あの彼女が、そんなに気になるの?』




沈黙を、死神と名乗る男は切り裂いた




「…。」




『大切な者が出来ると、




人は弱くなる




その分




その者への、想いは強くなる




ある人が言っていた言葉だけどーーー




僕には、そんな存在いないから




ちょっと、羨ましい…。かな』




上手くいかないモノだねっ、と




男は笑った




「これでいい」



俺は、足を止めずに真っ直ぐ歩く



『でも、君、まだ完全に肉体と霊体を結ぶ糸が切れていないみたいだよ?』




「ーーーは?」



もう少しで、黄泉の国入口ーーーという看板がある




『?ほら、やっぱりーーー』




グオンッと、急に、身体が引っ張られる




『まったねー』




小さくなりゆく、死神の声ーーー




これは、、、一体!?




ーーー




横たわる、、、俺の身体が見えてきた