~キョウside~




『久しぶりだねっ!また、会えて嬉しいよ』




意識が遠くなる俺の前に、漆黒の翼を持った美しい男が現れる




3度めの再会になるのかーーー?


目にするのは初めてだが、独特な美声でわかった




心は、何故か、目の前のゆうなに残っていて、




俺ーーー死にたくて、死にたくて、堪らなかった筈…なのになーーー



なんて思った




『おアツい所悪いんだけどーーー



列車が止まってるから



時間が押しててね、、、



そろそろいいかい?』



何処か冷たく微笑むと、ソイツは光の扉を目の前に出した



俺の中で、何故かサヨナラが言えなくて



「またな、ゆうな」



また、明日




とでも言うかの様に




俺は別れの言葉を言ったーーー




ーーー



霊体だけ、スーっと抜け出すと



残った俺の身体に、



ゆうなは小さく耳をあてていた



ーーー




扉を潜り抜け



男の背中に続きゆっくり歩く