「願いはそれ…なのですが…本当は…」


彼女は深刻そうに目を伏るーーー
私はその小さく震える手をとって、そっと抱きしめた、、、ただ、何となく、そうせずにはいられなくて、、、



「怖くないよ…こんな私だけど、何か貴女の力になれるかもっ!ほらっ頼りになる強い男の子もいるし!!
話してくれたら、嬉しいんだけど…」



そう言って微笑んだ私の隣でキョウが深い溜め息をつく、、、



「…。耳修石を手に入れるには…亀姫様のお許しが必要です…」


「じぁあ、この後で聞いてみようよっ!ね?」


彼女はブンブン首を左右に振るーーー


「いけませんっ!亀姫様に会ってはいけないっ!!」


「でも、会わないと…石の事、お願いできないよ?」


なんだろう?
何かに、酷く怯えている様で、彼女は両手で自分の身体を強く抱き締める、、、



「本当は…私、、、此処から…逃げたいんです」


一体、どういう事なんだろう?



「亀姫様は以前はとても歌が好きで、大地や海、草花と語らう、本当に優しいお方でした、、