「温泉饅頭、酒、お菓子…。結構大食いなのか?」



1日ぶらぶらと観光を終えた宿への帰り道、持っていた陽萌の袋の中身を覗いて驚いた。



「陽萌は普段面倒臭がってあんまり食べないんですけど、バイキングとか行くと1番食べますよ。」



そんな今泉の言葉を受けて、少し慌てる陽萌。

別に隠しているわけではないようだが、今泉の言う通り面倒なんだろう。いつもあまり食べているイメージがないせいか、大食いだとは思わなかった。


まぁ、ちゃんと食べているようだから、安心したというのが本音だ。



「意外だ。」



そう呟くと、陽萌は少し表情を曇らせた。