「いいじゃない、おめでたいんだからー!」

「え、なんすか?」



途端に盛り上がる2人に圧倒されているのは、恐らく俺だけではないだろう。



「あ、初めまして、生渕さん。陽萌の兄の煌です。」

「あぁ。」

「いつも妹がお世話になってます。公私ともに面倒見てやってください、よろしくお願いします。」

「分かった。」



口には出さないものの、敵意にも似たものをひしひしと感じる。

陽萌を傷つけたら許さないとでも言うかのような、その視線。


なんというシスコン。


だが…、まぁ、一応認められてはいるようで、少し安心した。