~夢生side~

「ただいまー」

「おかえり夢生」

「お母さん。今日早いね」

「夢生?話があるの。リビングにお父さんもいるから」

「え・・・?」

なんだかイヤな予感がした。
なぜか美乃里の顔が浮かんだ。


「夢生、お父さんな、北海道に転勤が決まったんだよ。」

「え?」

「それでね、夢生。お母さん、お父さんを1人にできないから北海道に行こうと思うの。」

「ちょっ、ちょっと待ってよ。それじゃぁわたしはどぅなるの?」

「・・・。」

「ねぇ。どぅなるの?」

「残念だけど・・・。まだ中学生だし、1人残すなんて無謀すぎるわ。転校するしか・・・。」

「え?ヤだよ?わたし美乃里とおんなじ高校行くって約束してるもん!そのために今までずっと美乃里と頑張ってきたんだよ?いきなり転校だなんて、そんな・・・そんなことできるわけないっ!」