「ユメイル様、マリア様ご到着にございます。」
ユルに引かれて入った会場。
綺麗な人ばかりで驚いたが、何よりも…
「っ…、」
一斉に向けられた視線の数が尋常じゃない。
「マリア。リラックス。」
肩を抱いているユルには緊張が伝わったのだろう。
でもね、ユルさん。
優しく囁いてくれるのはいいんだけどね。
顔が近づいたことによってさらに周りの目が痛いのだけど!気のせいかしら!
「やっと来たね。」
そういって最初に声をかけてきたのは燕尾服を身にまとった、
「ユニ様…と、」
「初めまして。アリスと申します。」
美しい少女だった。