「え?夜会?…でもラウ様が。」 「ラウ、ほんと兄さんの世話で忙しいはずだし。俺から兄さんには言っとく。」 「そう?」 「それに…、」 「…?」 「やっぱ純血種だしな。」 そう笑ったユルは私の頭を一撫ですると私が口を開く前に出て行ってしまう。 ドアが目の前でパタンと閉じる。 「…何あの笑い。反則。」 不覚にもときめいてしまった。 さすがユニ様の弟。 という私のつぶやきは部屋に吸い込まれた。