″リノン・アラストル″



「アラストル…」



アラストル家の…?


まぁ純血種なことはわかっていたけど。



この人が…


ボーっとする意識の中で考えるのはとりとめのないことばかり。




甕の中の水が一気に波だって静まった頃には映像は消えていた。






「さぁ、どうするかのう。」


「…どう、するか。ですか?」


そう呟いたベル様に控えめに聞き返す。



何をどうするのか、さっぱりわからない。




「父親はいいとして、母親。だな。」